伊豆を走って獲得標高3000m初達成~伊豆とクソ坂と私~

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みなさん、The PEAKSってイベントを知っていますか?
以前、こちらでチラッと説明した事がありますが簡単に言うと150km位走って5000m標高を獲得しようぜ!という変態イベントがそれです。
ちなみに、このイベントに毎年出ている方をご紹介します。
コーラさんです。

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コーラさん「どうもです!コーラです!ゆるポタ大好きなのでよろしくです」


yaki「コーラさん、150kmで5000mって全然ゆるポタじゃないと思うのですが、そこについてはどのようにお考えでしょうか?」


コーラさん「一生懸命走ってゼーハーするから辛いのです!まったり走れば全然ゆるぽたですよ」


yaki「なるほど。しかしながら前回の明神峠などゆるく走ろうとしたらガーミンがオートストップしてしまい、高強度で走らざるおえませんでした。。。コーラさんそれみて爆笑してましたよね?薄れゆく記憶の中コーラさんの爆笑は覚えてますよ?そこについてはどのようにお考えでしょうか?」


コーラさん「またまたぁ~。雑兵さんなんだからあんなの余裕ですよ!日々のローラーでソリオさんとかやってるyakiさんなら余裕です!」



ふむ、だめだこりゃ!



実は先週の土曜日に丸一日がら空きだった私は、どこに行こうかな~と考えていたところ、
コーラさんが伊豆(熱海)へトランポで行くので一緒にいかがですか?とお誘いいただいたのです。
走り終わったらのんびり温泉でも入って帰りましょう!と聞こえは非常に最高です。

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しかし、このライドの根底には「ピークスの下見」という大前提が存在します。
コーラさん曰く今回は道のわかりにくい南側のルートメインの下見なので最低50km1700mアップ、余裕があればもう一周か北側突入。
ゆるゆるなのでまったく問題ありません!との事。

私的には問題だらけで非常に不安ではありますが、獲得標高3000mのチャンスと、ライドの後の温泉がめちゃくちゃ気持ち良さそうだったので喜んでご一緒させていただく事になりました。

なによりも伊豆の絶景の中を走れますし、それにいつかPEAKSへは出てみたいと思っていたので、この機会にPEAKSへ片足突っ込んでみようという算段です。

まあ、今日5000m登る訳じゃないですし!

本日の走行ルート



本日のルートはコチラ。
ピークスの本番ルートから少し削った仕様です。
コーラさん曰く南側はアップダウンの連続だから長い峠が出てくるより楽だとか・・・。
本番のピークスでは南ルートを4時間以内に走りきるというのが一つのラインのようです。
とりあえずは南側はクリアできるように頑張ります・・・。

かんぽの宿に到着

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朝7時前、熱海の街についた我々はかんぽの宿に到着します。

しかしこの宿の手前に車で登るのも怖いと感じるようなクソ坂(というか壁)が出現。
車内には悲鳴のような車のエンジン音が響きます。

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yaki「コーラさん、このホテル前のクソ坂はルート外ですよね?根ノ権現の最後くらいあるのですが。」


コーラさん「ここはたぶん入ってませんね。でもこれは地味に距離もあってヤバそうですねwww」


(´-`).。oO(なんかコーラさん嬉しそうだな・・・。)


ただのホテル前の道路として出てきたこの激坂にコーラさんのテンションがあがります。

坂を見ただけでテンションの落ちている私ですが、それとは裏腹にホテルの駐車場から見える夜明けの熱海の海の景色が非常に美しいです。
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今日はまずは南側ルートという事で50km1700mアップしたら一度ここに戻ってくるルートです。
最悪、膝の痛みとか完全終了したらここで温泉でも入って待ってようと決心して出発の準備をします。

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ちなみにここは宿泊施設なのですが日帰り温泉も可。
コーラさんが車を止めて置いても良いか確認したところ日帰り温泉を利用してくれるならOKよ!と快く許可をしてくれました(*^_^*)
かんぽの宿に感謝です♪


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ちなみに、この日コーラさんはいつものカーボンの手組ホイールではなく、新しいアルミの手組ホイールを持参。
ピンクのクリキンハブがめちゃくちゃかっこいいです。
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これは以前、明神・三国峠のデスライドの時にお話しいただいた「重さよりも真円に近いホイールの方が楽!」というお店のお墨付きホイールでその理屈には私もコーラさんも「一理あるな。」と納得していた代物です。
見た目もかっちょ良くて乗った感じはどうなのかすごく楽しみだったので早速コーラさんに聞くと。


コーラさん「このホイールめっちゃ重いんです(›´ω`‹ )」


コーラさん「え?真円?なんですかそれは?ホイールは軽さが正義です ( ゚д゚ )クワッ!!」


どうやらお気に召してないようですw
しかし手組ホイールなので組み直したりバラしたりと、色々できる事はあるようで今後に期待という感じみたいです。

う~んやっぱりホイールは重さが正義なのかな~。
と考えながら準備していると何やらコーラさんが服装を悩んでいます。


コーラさん「グローブですけど、厳寒期用のがいいでしょうか・・・(´・ω・`)」


yaki「いや、コーラさんさすがに今日は暖かいのでディフィートで十分ですよwwww」


コーラさん「本当ですか?私すっごい寒がりなんで(´・ω・`)」


コーラさん「ちなみにこのインナーは最高峰の保温性でヒマラヤ登山もできる代物です(○´ิ∀´ิ○)ドヤァ」



どこのエベレストに行く気だ



ここ伊豆なのにコーラさんは何やらヒマラヤ仕様のインナーと裏起毛のモコモコしたジャージを着ています。
天気予報ではこの日は暖かく日中は18℃まで上がる予報だったのでいくら寒がりでもそれは暑いんじゃないかな~・・・と思いながらのスタートです。

スタートするとすぐに登りの開始です。
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~10分後~



コーラさん「yakiさん・・・めっちゃ暑いです(´Д`)」


yaki「はや!!!まだ10分位しかってませんよwwwwこれから気温上がっていくのにw」


コーラさん「何と言ってもヒマラヤですからね・・・」


しかし今は登りだからっていうのもありますし、寒いよりはマシという事でこのまま進みます。
ちなみに、この日コーラさんは今でこそ暑いと言っていますが、途中からこの服装で丁度いいと言っていました。
私がウィンドブレーカーいらないほど汗だくになったのでやはり人によって暑い寒いの体感は大きく違うようです。

暫く進むと海へ下るやけに長くて急な下り坂が現れます。
帰りってここ通らないよな・・・。と願いながら通過して行きます。
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ある程度下ると斜度も落ち着き良い感じの海の街の雰囲気へ。
私、新潟の海沿い出身という事もありこういう海の街は非常に落ち着きます(*´∀`*)
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住宅街を抜けると海岸沿いへ!
朝日と海が非常に美しくてテンションが跳ね上がります。
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いや~、海の近くっていいですね~(*´∀`*)

ちなみに今回のルート、平坦と言われる個所はほとんどありません・・・。
これはピークスでは当たり前のようで、下ったら登る。登ったら下る。
まるで積み木を積み上げては崩し、積み上げては崩すような行為、それがPEAKSです。

という事で、私、すでに序盤の住宅地から10%越えな斜度を登っております(マジキチ)
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そして、既にクライマックス状態の私はある事に気付きます。

周りにやたらみかんの木があるのです。しかも時期的にも良かったのかおいしそうなみかんがたくさん実っています。
伊豆ってみかん有名なのかな?なんて思っていると、そういえば足柄峠に行った時にもみかんの木があった事を思い出します。


するとコーラさん
「みかんは日当たりが命です。全ての木のみかんに万遍なく日光を当てる為にみかん畑は激坂に作られるのです(≧∀≦)b」


なるほど・・・。
確かにこの伊豆にしてみても足柄峠にしてみても、みかんはいつも激坂の横にあります。

うお~~~~!!パシャ。
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力を振り絞り横のみかん畑を撮影します(ブレブレ)。

そういえば昔からの言い伝えにこんな言葉があります。
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「みかん現るところ、坂あり」



「みかんがあったら坂があると思え」と言う事です。

つまりみかんを利用すればクソ坂の存在を察知する事が可能。
例えば愛媛や和歌山等、みかんの産地にはそれだけ激坂が多いと言う事が言えます。
この伊豆も激坂が多いからみかんが作られているのでしょう。


なる・・・ほど・・・。
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確かに周りを見ればみかん、みかん、みかん、とみかんだらけ、みかん畑の中を走っています。

”冬の朝、柔らかい日差しの中を海沿いのみかん畑でヒルクライム”と言えばとても聞こえはいいですが現実はクソ坂を登っているだけなのでいい加減柔らかい日射しとかどうでもよくなってきます。

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しかしふと横を見るとこんないい景色!


みかんうぜえ


とすさんできた心が浄化されるようです。
ちょっと脚を止めて絶景成分を補給します。

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人気のない秘境のような山奥を走るのも好きですが、こういう人と自然が調和している豊かな場所を走るのも私は大好きなんだなぁと再認識。
このまま暫くのどかな道を海沿いの山伝いに走っていき、T字路から山へ向かいます。

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ここを曲がって行くと一気に雰囲気は半原越のような林道へ。
さっきまでとはうってかわって鬱蒼とした雰囲気の道になります。

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ただ、この道の斜度は緩めで私でもコーラさんと楽しくお話をしながら走る事が可能。
適度な斜度でゆっくりと楽しく話ながら至福の時を過ごします。

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この林道を抜けると次は亀石峠という峠になります。
まずはこの亀石峠をダウンヒル、ふもとのコンビニからまた同じ道を登り返してくるというコースです。
しかしのこの亀石峠が道が綺麗で景色も抜群、ちょっと交通量が多いですがスケールが大きくてとても気持ちのいい峠です。
コーラさんも一度車で走った事があり、ずっと登ってみたかった峠だったようでとてもウキウキされています。

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亀石峠をチェックポイントのコンビニまで気持ちよく下ったら折り返して上を見上げます。
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なんか途中からすっげえ斜度上がってるwwww



下ってきたので分かってはいましたが改めて見るとゲッソリします。
亀石峠は全体的な斜度はキツくはありませんが最初の方でグイッと登って後は緩やかなタイプのやつです。
写真に写っているのが「最初の方でグイッと」の部分です。


yaki「(´-`).。oO(うわ~・・・。これ登るの嫌だな(›´ω`‹ )」


と、思いながら振り返ると・・・

※すごく嬉しそうなコーラさん

※すごく嬉しそうなコーラさん




コーラさん「お…おいら、ここ登れて嬉しいです!まさか亀石峠を自転車で登れる日がくるなんて(´∀`*)キラキラ」


yaki「(´-`).。oO(ま…まぶしい!まぶしすぎるよコーラさん!」


コーラさんが光り輝き出したので早速登り始めます。
思った通り、しょっぱなから斜度は10%を越えてきます。

登りの途中ですがここで、コーラさんとご一緒する時のワンポイントアドバイス。
まず1点目、コーラさんに先頭を引かせると「後ろから煽られてるような気がして (〃∀〃)ゞ」とか言ってとんでもない速さで走り出しますので注意です。ついていく自信のない方は必ずコーラさんの前に出るようにしましょう。
前を走れば速度を合わせてくれるので暴走は阻止する事ができます。

それともう一つ!
何故かコーラさんのサイコンは斜度が約半分で表示されます。
何か設定を間違っているのかわかりませんが、そこが12%なら6%、14%なら7%と表示されるのです。
なので、コーラさんに斜度を聞いた時は必ず×2をして認識すれば間違いありません。


yaki「コーラさん!今何%ですか?」


コーラさん「6%です(・ω・)」


yaki「12%か(›´ω`‹ )」


コーラさん「私の報告を×2で認識するのやめて下さいwww」


コーラさんはそう言いますが、坂のキツさはどう見ても6%ではなく、ガーミンで確認すると12%を示しているのでコーラさんの斜度1/2説はほぼ間違いありません。

という訳で12%の坂をゲッソリしながら登っていると道沿いにのみかん直売所のおばちゃん達が開店の準備をしに軽トラから降りてきています。
すると私とコーラさんをみたおばちゃんがエールを送ってくれます。


おばちゃん「うわ~!大変だね~!」


yaki「まったくです(›´ω`‹ )ゼェゼェ…」


おばちゃん「おお~!ほら!頑張って~!登りはこれからだよ~wwww」


コーラさん「ありがとうございまーす!頑張りまーす♪」

坂の途中なので私にあまり受け答えする余裕はありませんでしたが、自転車に乗って頑張っているとこうやって応援してくれる人と出会う事も少なくありません。
些細ではありますが、こういう旅先での人とのふれあいも自転車の魅力の一つかなと思います。

そんな掛け合いでほっこりしながら登っていると10%の斜度もだんだんと落ち着いてきます。
そして横をみると今登ってきた道が遥か下に・・・・。
自転車ってゆっくりですが案外気付くと遠くまで来ているものです。

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ここまで来ると斜度も落ち着き、写真を撮る余裕も生まれます。
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斜度もそんなでもなく、最後は気持ちよく亀石峠を登りきる事が出来ました(*´∀`*)

亀石峠を登るとすぐに下りが始まります。
そしてその途中になんと「サイクルスポーツセンター」が現れます。
サイクルスポーツセンターと言えば私にとっては非常に思い出深い場所です。
このブログの第一話でもありますが、T氏とT氏の奥様に誘われて私が生まれて初めてロードバイクに乗ってボロボロになった場所です。
あの時は坂道で次々に私を抜いていく人達が全員ツールドフランスの選手のようなスーパーマンに思えました。

まさかそんな自分が坂バカイベントのピークスの下見に同行してサイクルスポーツセンターへロードバイクで来るなんて・・・人生どうなるかわかりません。

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少し感激しながら看板を見ているとコーラさんが


コーラさん「中まで行ってみますか?」


と提案してくれましたが、写真にも写っている奥へ続く意味の解らない斜度の道を見て


yaki「あいや。大丈夫です。俺、あれなんでwww」




アレってなんだよ。




とコーラさんは思ったかもしれませんがコーラさんの興味が「意味の解らない斜度の道」に向く前にいそいそと撤退します。

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ちなみに、ここから先は標高が上がったおかげで一気に絶景になります。
間違いなく今日一ではないでしょうか。
紅葉と海のコラボがとても綺麗で何度も足を止めて写真を撮ります。
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ここから一気に山伏峠を下って行きます。
結構えぐい斜度がずっと続く峠に思わず


yaki「ここ登ったらヤバそうですね・・・。」


コーラさん「いや~、ここ良さそうですね!ここ登りたいですヾ(*≧∀≦)ノ゙」


yaki「え(›´ω`‹ )」


下っている時はなんかやたらヤバい道だなと思っていましたが、後で調べると実はこの下りが山伏峠のようです。
登りで出てこなくてよかったです(›´ω`‹ )

ある程度下って行くと安定のみかん

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行きに通った海沿いの街中へ降り立ちます。
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しかし街中へ来ても斜度がヤバいです。
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山伏峠、ここの登りは斜度と距離が結構あるので明神に近い匂いを感じます・・・。

ここを下ったら後はかんぽの宿に戻れば南ルート完走です。


コーラさん「スタミナはどうですか?この後2週目行くか、北ルートに行ってみましょうか!」


yaki「今のところ思ったより余裕があります!50%は残っていますのでどちらでもいけそうです\(^o^)/」


yaki「とりあえず、車のところに戻って考えましょうか!」

!!!???

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!!!!!!!

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yaki「コ・・・コーラさんこれは・・・(震え声)」


コーラさん「行きに下ったあの激坂です(≧∀≦)」


行きに下ったこの坂はもう登り返さないと思っていた私は完全に悶絶。

心をぽっきり折られます。
ですが私の心が折れたところで斜度は変わりません、我慢してクランクを回すしかないのです(地獄)

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ふと、クソ坂を何度も登っていると気付いた事があります。
私、10%以内の坂であればゆるゆると多少余裕を持って登れるのです。
ところが12~14%以上になったとたんに一気に心とスタミナを持っていかれます。
10%程度ならエコカーのように低燃費で効率よく走れるのですが、12%以上となるとゆるゆると走ろうとしてもスペースシャトルばりの高燃費(7.5cm/L)になりあっというまにヘロヘロになります。
それは後ろから見てても顕著に分かるようで


コーラさん「yakiさん、斜度が上がると一気にキツそうになりますねwwww」


と、言われます。
たいしてコーラさんはまったく息を切らしてる気配もなく談笑しながら登っています。
比較対象がコーラさんなのでアレですが、これはきっと何か急勾配も力を使わずに登るコツみたいなのがあるのかもしれません。
そのコツがわかればだいぶ楽にはなるのですが、その気配はなく、容赦なく脚とスタミナが削られて行きます。



という訳でもう虫の息です


残りの体力50%とか言っていた自分はどこへやら、名もなき坂を登ってかんぽの宿に到着する頃にはスタミナは限りなく0へ。
この先を思いやられますが、とりあえずは南ルート完走です。
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現在、距離50km獲得標高1700mという状況。ちなみにタイムは計ったように「4時間02分」。
本番であれば2分オーバーでギリギリアウトですが、ほぼデッドラインのタイムでゴールでした。
コーラさんに大体のペース(ギリギリアウトになる)のイメージを掴んでいただけたようです。

そしてここから問題なのがこの後どうするか。
もう一周したらまた最後にあのクソ坂を登らなければいけないのでそれは避けたいところ。
景色が変わる逆周りにすると山伏峠に正面から突っ込む事になり私がみかんの肥料になってしまうので却下。

そうすると残るは北ルート。
コーラさん曰く長いダラダラ系の坂でそんな急勾配はないはずとの事。
2人とも行ったことはありませんが北ルートで十国峠へ登って函南へ下って登り返して帰ってくるというルートの方がまだ希望はありそうです。
せっかくなのでこのままの勢いで獲得標高3000mを初達成するべく頑張るのです!

北ルート

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ちなみに北ルートで最初の目的地十国峠へは長い登りなのですが撮影したのはこの一枚のみ。
これはある程度登って一旦登りが終わったので撮影した1枚です。
何故かと言うと



終始クソ坂だったから(怒)



ここはまず斜度がしょっぱなから10%越えて、14%前後で殺しに来ます。
そして道も真っ直ぐ系で心を折りに来ます。
さらに、交通量がめちゃくちゃ多くて観光バスや大型ダンプが横を常に通っています。
さらにさらに!景色は一切ありません。



もうクソ坂の要素しかありません



yaki「ゼェゼェゼェ…コーラさん、これは十国峠ですか?」


コーラさん「いえ、これは十国峠へ向かう為のただの坂です(・ω・)」


yaki「 (‘、3)_ヽ)_」


コーラさん「yakiさんしっかりしてくださいwww ほら!一旦登りが終わりますよ!」


という流れでこの写真を撮影しております。


yaki「てかここから十国峠登り始めるんですか?俺、死にますよ?」


ちなみにこの時点で獲得標高は2200m


yaki「これ、今から十国峠登って、函南まで下って登り返したら3500m位行くんじゃないですか?」


yaki「コーラさん!これは完全にオーバークライムの可能性があります!函南まで下る必要ないんじゃないですかね?(意訳:3000m見計らって途中で引き返しましょう)」
※オーバークライム(その日予定した獲得標高を大幅にオーバーする事)


コーラさん「何を言ってるんですか!雑兵さんに怒られますよ!峠は下から上まで登りきるに決まってるじゃないですか!」

yaki「ぐぬぬ・・・あ。看板に十国峠まであと0.2kmとありますね・・・。」


コーラさん「あと200mで峠の入り口です!頑張りましょう(*´∀`*)」


!!!???

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yaki「コーラさん大変です!峠の入り口どころかどう見てもてっぺんです!!」


コーラさん「えっ!?」


yaki「200mで十国峠終了wwwww」


コーラさん「獲得標高10mwww」


十国峠みじかっ!!
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一体どこから十国峠だったのか、我々が登っていた坂はなんだったのか。
色々と腑に落ちない事もありますがとりあえずこれで休憩ができるので救われました。
中に入るとこんな惹かれるメニューがあって我々のテンションも上がるという物です。
苦労した後は何でもおいしいですが、それが美味しい物なら尚の事最高です(*≧∀≦)

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コーラさん「あじ丼いいですね~。お!ローストビーフ丼!!!!」


yaki「これはどれもうまそうですね!最高じゃないですか~\(^o^)/」


コーラさん「いただきます!」


!!!???

※コーラさんの1人分です

※コーラさんの1人分です




yaki「コーラさんどっちも頼んだんですか!?(驚愕)」


コーラさん「当たり前じゃないすか!迷ったらどっちもがモットーです(≧∀≦)」


(´-`).。oO(コーラさんさっきお腹減ってないって言ってたのに・・・。)


ちなみに、これがあじ丼(私の)とても美味しかったです\(^o^)/
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コーラさん「ソフトクリームも食べていいですか!?」


yaki「どうぞどうぞ!全然いいですよ♪」


(´-`).。oO(コーラさんさっきお腹減ってないってry。)


コーラさんの食欲の規格外っぷりに少しだけ触れた出来事でした。

ちなみに、ここからは本来富士山がドーーーンッと見えるらしいのですが今は残念ながら雲で隠れています。
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お昼を食べたら函南に下って最後の長い登りに備えます。


コーラさん「このホイールも仕方ないから富士山と写真撮ってやるか。」


yaki「ひどいwww」


ちなみにこのホイール、コーラさんは乗り味はお気に召してないようですが、見た目とラチェット音は気に入っているのだとか。
私もずっと前を走っていて後ろから聞こえてくるコーラさんのラチェット音はすごくいいな~と思っていました。
実は私、あんまりジャーーーという大きいラチェット音は好みでなくこのピンクのクリキンハブのような音がすごく好きな事に気が付きました。
例えるのが難しいですが小さくて繊細な心地よい音です。
この音と見た目がど真ん中過ぎて、興味深々です(^q^)

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この函南と十国峠を繋ぐ道ですが、今までの登りと比べるとなんだかホッとするような、非常に友好的な斜度です。
例えるならヤビツよりちょっと緩いくらいでしょうか。コーラさんも「こんな緩い峠がピークスに組み込まれてるなんて初かもしれませんよ!」と言う位今までの登りとはガラッと雰囲気が変わってゆるポタ峠になります。
ゆるゆると下って、函南の折り返しポイントのコンビニまで行ったらストレッチだけしてすぐに登り返します。

やはり、登りに差し掛かってもこれは癒し系の登りです。

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コーラさん「こんなのピークスにあるまじきです!ここは完全に脚休めですね・・・。」


と、何故か不満そうなコーラさん。

なんでも今回のピークスは獲得標高も5000m行かないようでちょっと物足りないのだとか。
しかもコンビニのレシートで通過時間をチェックするらしくなんだかブルべみたいなスタイルになっていてちょっと面倒くさいようです。

そしてここで一つの不安が出てきます。
十国峠で2200m登っていますが、この峠で大きい登りは最後になります。
ここ以外で稼げる獲得高度でいうとたぶんあっても100m・・・。
つまり、このゆるポタ峠で700mは登らないと3000mの獲得標高をゲットできません。
しかし、この峠はどう頑張っても600mくらいの獲得標高に感じます。

まずい…このままでは100m位残ってしまう…。

私が悩んでいるとコーラさんが


コーラさん「南ルートの最後の坂登れば一発ですよ(≧∀≦)」


yaki「駄目です!あそこはだめです!」


コーラさん「いやいや~yakiさんなら余裕ですよ~。あ!じゃあ北ルートの十国峠までのとこもう一回登りますか?(・ ε・)」

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yaki「コーラさんそれはもうオーバークライムの確信犯です!」


yaki「それにあそこはクソ坂濃度が一般のそれと比べても10倍はあります。これ以上のクソ坂は命に係わります!」


コーラさん「じゃあ、足りなかったらあの朝車で通ったホテルの前の激坂行きましょう(≧∀≦)b」


コーラさん「あそこなら結構長かったし100mは確実にありますよ(≧∀≦)b」


ここでコーラさんのテンションがアップ。


yaki「えっ!!!???」


yaki「コーラさんここは!?ここの峠をもう一度登り返しましょう!そうしましょう。」


コーラさん「ここ登り返したら3000m獲るのに100km越えちゃうのでダメです(・ ε・)」


yaki「は?」

なんという事でしょう。
いつの間にか(私になんの断りもなく)コーラさんが謎の条件を掲げてまして、3000m(100km未満)という意味のわからない達成をしなければいけなくなってしまいました。

必死になんですかその条件は!?とコーラさんに聞くと
「ピークスは基本的に50km1700mが基準なのです!だから100kmで3000m以上上がらないと計算が合わないのです!」
「ちなみに、ピークスの練習であざみライン5往復に挑戦した事あります。」
「3往復半で下りが嫌になって帰っちゃいましたが(≧∀≦)」


という意味不明な答えしか得られません。
私がゲッソリしていると・・・。


コーラさん「最悪のパターンはここが思ったより高度取れなくてホテル前の激坂登っても足りなかったときですねwwww」


yaki「もうそうなったら、ホテルの駐車場へ入るとこのスラロープを10往復とかして高度稼ぎます。あそこ5mくらいあったから10往復で50m稼げます(真顔)」


コーラさん「それはそれでキツイですよwwww」


yaki「あ~・・・。ずっとこの登りが続けばいいのに。。。」


yaki「そしていつの間にか3000m行ってればいいのに。」


私の願いはむなしくここの峠は2800m位で終了。
行きに登ってきた交通量の多いクソ坂を下ります・・・。

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長い急斜面のダウンヒルでヘトヘトになりながらホテルに戻った時点でほぼ計算通りの2900mでした。。。
クソ坂は下ってもクソ坂です(›´ω`‹ )


yaki「ちくしょーーーーーー!!!!!」


コーラさん「そじゃあ、あそこの激坂いきましょうか(今日一の笑顔)」


下るのもマジでヤバい坂道をゆっくりと下ってたどり着いたのはセブンイレブン。
ずいぶん下ったけど登るのがガチで憂鬱です(›´ω`‹ )

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見上げてみると辿り着くべきホテルは完全に崖の上。
え?これ坂道で登れるの?階段かエレベーターがあって然るべきだろ?
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コンビニでゲッソリしてると地元のおじいさんが話かけてきます。


おじいさん「どこに行くの?」


コーラさん「かんぽの宿に行くんですよ。」


おじいさん「あ~。かんぽの宿はこの上だね。こっちの道はキツイよ~。」


おじいさん「こっちらからね、回っていけるんだよ?」


yaki「!!!!!!(コーラさんをガン見)」


コーラさん「あーそーなんですかー。(この話を早く流そうとするコーラさん)」


yaki「・・・(目で無言の訴え)」


おじいさん「まあでも若いからこっちから行くんだろ?(ゲスフェイス)」


コーラさん「そうなんです!キッツイ方で行こうかと考えてて(≧∀≦)(私と目を合せない)」


おじいさん「まあねぇ、若いからキツイ方へいってらっしゃいさ。頑張ってね!ガッハッハッハッハ!」



回り道あるんじゃん



という思いで頭がいっぱいにはなっていますがここでコーラさんに提案しても100%却下されるのは目に見えています。
それに、こんな楽しそうなコーラさんは始めて見るレベルにイキイキされているので「回り道しましょう」という言葉をグッと飲みこんで先を見上げます。

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あ。やっぱだめだ。コーラさん回り道しましょう。




と言っても時既に遅し。
テンションの上がったコーラさんはシャカシャカと私より先に登って行ってしまっています。
意を決して私も登ります。

斜度20%以上はデフォルトで、グングン上がって30%程度になった時、気を抜いたら引っくり返りそうで初めて坂道を登っていて怖いという感情が芽生えます。
もう坂にしがみついてるという感じで一気に登ります。

何気に車も結構来るので蛇行もできず、斜度が急すぎるのでゆるゆる走ってたら引っくり返るか立ちゴケしそうです。
しかも写真を良く見て頂きたいのですが左側に等間隔にグレーチングがあってめちゃくちゃ怖いです。

ぶっちゃけこういう激坂は本気出して一気に行った方が体幹が安定して無駄な力を使わずにすむのか、かゆるゆる行くより楽に感じました。

そして第一弾が終わると間髪入れずに第二弾のボスがきます。
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おうちに帰りたい(号泣)



ここでも30%程度の斜度が出現。
しかし、ここを上がりきればホテルの駐車場でゴールです。
斜面に噛り付くように、ここも一気に駆け上がります。


そしてようやくホテル到着!
よっしゃーーーーー!!!!と喜んで
ガーミンを確認すると89km3045mという数値が。
ついに3000m達!しばし達成感に包まれます。

これは間違いなく一人では達成できなかった強度です。
終わってしまえば無理やり引っ張ってくれたコーラさんに感謝です\(^o^)/

後はこのまま、温泉にゆっくりと浸かりながら”あの坂が~、あの景色が~”とライドの感想を楽しく語り、お互い家で待ってくれてる奥様にお土産を購入して帰りました。

コーラさん、運転と私の遅いペースに合わせていただきありがとうございました!
めちゃくちゃ楽しい時間でした!またご一緒して下さい\(^o^)/
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伊豆の恐ろしいところは、○○峠と名前のついてる峠ではない、ただの道で苦労坂レベルが出てくる事です。現に今回キツかった場所も峠ではないただの坂道で、むしろ峠と名のつく場所は緩やかな位です。

しかし、坂はキツいですがその分景色も良いです。
私にとって伊豆は比較的近くておいしい物も多くてトランポでいけば温泉も入れるのでとても気に入りました。
冬の間は伊豆半島を攻略してみようかなと思う今日この頃です(*´∀`*)

衝撃の事実

ライドを終えて次はどこへ行こうかなと話していると
なんとコーラさんがギックリ背中とやらになってしまったそうです (゚´ω`゚)
息もできないくらいの激痛が走ったみたいで、
残念ですが、しばらくご一緒できないかもな~と思って安静にしてくださいね・・・とお伝えすると・・・。

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コーラさん伝説が止まりません!



コメント

  1. コーラ より:

    紹介のされかたに若干の悪意を感じますが(・ω・)南ルートのご案内ありがとうございました\(^o^)/
    ごく普通の週末チャリダーのコーラです^^;

    伊豆は相模原と違って暖かかったので♪
    トランポを駆使して冬眠しないで教わった道を忘れないようにしたいと思ってます(笑)

    まぁ今までの経験からするとyakiさんが
    『ちんたら走ってんぢゃーねーよ(`Д´)ちゃきちゃき登れこのでぶ(▼皿▼)』とおいらに言うようになるのに後半年も要らないと思いますけどね(T_T)

    • yakiそばパン より:

      コーラさん

      何を言っているんですか!悪意なんてとんでもない、嘘は何一つ言って無いですよ\(^o^)/
      コーラさんには今のところ追いつける気がしませんが、いつか対等にピークスを走れるような日を夢見て頑張りたいです。
      またご一緒して下さい(*´∀`*)

  2. masa より:

    yakiさん、こんばんは(^◇^)
    今回も楽しく読ませていただきました。笑
    かんぽの宿の坂、よく知ってます!もちろん車で何度か上りました。ミカンの件も、面白かったです。確かにミカンの木があるところは激坂ですね。子供が小さい時にミカン狩りをして辛かったのを思い出しました。
    yakiさんのお友達は、ヤバイですね。笑
    でも、確かに坂でもロングでも向かい風でも、ボッチライドでは諦めちゃうけど仲間に引っ張ってもらえると気合と根性で何とかペダルを廻せますね。仲間に感謝ですね。
    (*^^)v

  3. yakiそばパン より:

    masaさん

    あの激坂ご存知でしたか・・・。
    車でも怖いですよね・・・。

    >>仲間に感謝ですね。

    いや~、ホントにそうです。
    私も絶対一人ではこのルートを完走どころか走りにいく発想もありませんでした(^_^;)
    誰かと走るようになってから自分がセーブしたり怠けてる一線を越えれている気がしますし、実際どんどん走れるようになっています。
    一緒に遊んでいただいている方々には本当に感謝です (*´∀`*)